ギムレットには早すぎる、、、
一つ前のエントリでマルガリータのことを書きましたが、ジンベースのギムレットも好きなカクテルですね。フレッシュライムと人によってはちょっとレモン、さらに場合によってちょっとガムシロップを入れて、ジンとともにシェイクして作りますね。
ジンベースのカクテルではマティニも好きですが、飲む側としてもけっこう構える必要があるような気がします。ギムレットはシェイクだけれどマティニはステア、ということも、作り手と飲み手の両方にある種の緊張感をもたらしているかもしれません。
ギムレットまがいのものは、自宅で自分でシェイクしてもなんとなくそれっぽくなりますが、マティニは絶対に似たものにさえなりませんね。実のところ、バーで飲んだとしても、「これはプロだなぁ」というマティニが出てくることはそうそうはありません。
ギムレットのほうがどこで飲んでもハズレが少ない、という意味でも、ちょっと親しみやすいのだと思いますね。
銀座の「JBA BAR洋酒博物館」(ここはお勧めのバーですね)のサイトによれば、
「このカクテルが誕生した頃は、今のようなドライ・ジンとフレッシュ・ライムではなく、プリマス・ジンとローズ社製のコーディアル・ライム・ジュースでかなり甘かった。」
とありますね。
タイトルは、レイモンド・チャンドラーの「The Long Goodbye」に出てくる有名な台詞ですね(笑)。
最近出た村上春樹訳の単行本(500ページ以上ですが、ほとんど一気に)を読みましたが、「ギムレットを飲むには少し早すぎるね」という日本語になっていました。
バーテンダーが、コーディアルのライムジュースの話をした主人公たちを覚えていて、次に行った時にそれを仕入れていた、なんて下りもあって、そういうディテールが堪らんですね。
で、この有名な台詞、夜の早い時間の台詞ではなくて、真昼間それも午前中の台詞なんですね。
主人公のフィリップ・マーロウのような私立探偵は、フリーターみたいなものなので、ヒマなときは、あるいは飲まずには居られないような何かがあれば、いつでも飲むわけですが、、、。ま、それでも、真昼間の話の中で、普段は夕方から飲むからね、という意味で使われているのですね。
久しぶりに読んだ「ロング・グッドバイ」でしたが、これは、携帯電話のない世界ですね。ま、1953年の作品ですから当然ではありますが。
一方で、矢作俊彦の「ロング・グッドバイ」は、携帯電話のある世界。Long と Wrong を違えた、チャンドラーへの素晴らしいオマージュですね。初めて携帯を持った主人公が、「この電話、相手がまともに出たためしがない」(話中、圏外、電池切れなどいろいろ)と窮地で電話を罵るところが最高でした。
僕も、明るいうちから飲むことはありますし、カラ梅雨でなんだかさわやかに暑いので、キリっと冷えたカクテルでも飲みたいところですが、1時過ぎじゃさすがに「早すぎるね」ですね(笑)。
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