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2008年8月30日 (土)

カクテルコンペ

Dsc02084 メインのブログにも書いたけれど、24日の日曜は、横浜市長杯の国際カクテルコンペだった。馴染みの日吉のバーのマスターが実行委員長という関係で、クラシック部門(他にフレア部門がある)の味覚審査員を務めさせてもらった。詳しい話は、メインブログのほうを読んでいただくとして、こっちではちょっと別の話を。

今回の実行委員長は、日吉の画亭瑠屋というバーのマスター。彼も以前はコンペにエントリーする側で、コンペが迫ってくるとオリジナルカクテルを練習していて、閉店直前くらいまで残っている常連達に意見を求めていたのを思い出す。

カクテルは普段は1杯ずつ作るものだけれど、コンペでは大きなシェイカーで5杯いっぺんに作らなければならない。単純に酒の量を5倍にすれば良いってものではないらしいし、氷も普段使っているものとは違うので、振る時間とかも変ってくるのだそうだ(確かに単位酒量当たりに触れる氷の量とか表面積やその温度はまったく違うでしょうね)。

カクテルというのは、普段は飲んでも2杯か3杯だし、聞いたこともないようなカクテルをあえて飲む事もないので、ダイキリ、マルガリータ、マンハッタン、マティニ、サイドカーあたりで終始しているものだ。今回、問答無用でオリジナルを45杯、しかもレシピを見ながら、ということでかなり勉強になったな。

冒頭の写真は、入賞した台湾の女性バーテンダーの作品。アブソリュート・ウオッカがベースの爽やかな一杯。

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2008年8月12日 (火)

グレンモーレンジ ASTER

Dsc02039 グレンモーレンジの新作「ASTER」(写真左)。以前あった「アルチザン・カスク」(職人の樽)の後継というか延長線上に位置するもの。したがって、木目の細かい高品質な樽を使って熟成させてある。カスクストレングス(樽出しそのままで加水なし)で度数は57度くらい。アイラじゃないカスクストレングスというのもなかなか珍しいと思うし、何よりグレンモーレンジのカスクは珍しい。

ショットで1杯だけ飲んだ印象は、雑味、と言っては申し訳ないのだろうけれど、不自然な、後でつけたような味や香りがなくて、透明度の高い自然な味わいだということ。言い換えると、分かりやすい香りの華やかさはないものの、じわっと密度の濃いウイスキー、という感じであった。また、アルコール度数が高いことは感じさせられるものの、アイラのような濃厚なヨード香や甘みはないにもかかわらず、さほどピリピリした感じにはなっていないのも意外であった。

ちなみに、レギュラー商品の定番である10年オリジナル(写真右)を直後に飲んでみると、度数が40度と57度とほぼ1.5倍であることもあって、その香りとパンチ力においてはまったく別物。とはいえ、ASTERのエッセンスはオリジナルの中にもしっかり生きており、ASTERにはグレンモーレンジのコアな部分が凝縮されていることを感じさせられた。

ASTERは、さすがにレギュラー商品ではないようで、国内での流通量も少ないらしいけれど、樽を知り尽くした蒸留所長、ウッドマスターとしてのドクター・ビル・ラムズデンの面目躍如たる1本だと思う。「裾野を広げる」という表現をした10年オリジナルが定番で数を売るものだとすれば、このASTERはそれとは正反対のいかにもマニアックなモルト。「商売のベースフローとは別の次元で、ま、こんなのも作れるんですよ」という声が聞こえてきそうなウイスキーであった。

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2008年8月 4日 (月)

アードベッグ ルネッサンス

Dsc02022 アードベッグは、かなり好きなアイラモルトなんだけれど、90年代に蒸留所が一回止まっちゃって、グレンモーレンジ傘下で再建中である。
TENというスタンダードな10年ものが主力だったのだが、蒸留所の停止にともなって、新しいTENは供給されていなかった。

再開後、

6年目でベリーヤング
・8年目でスティルヤング
9年目でオールモスト・ゼアー

とだんだん予告編のように熟成が進んだものを出してきていた。

今年は、10年目なので、いよいよTENのスタンダード復活か、と思いきや出て来たのがこの「ルネッサンス」。
ここまでじらしておいて、さらにプレミアム系をもう一つ、ってことでいい根性してますよねぇ、、、(笑)。

55度を超えるカスクストレングスですが、味の方は意外にも飲みやすくマイルド。けっこう軽いなぁ、というのが第一印象。

アードベッグを再建しているグレンモーレンジは、モエエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン傘下にあって、けっこうマーケティングに金をかけるようになったけれど、同時にウイスキーの販売量を追求するようになったみたいで、去年、ラインアップを一新したグレンモーレンジもそうなんだけれど、「裾野を広げる」ということを強く意識している。
このアードベッグ ルネッサンスに感じたのも、その路線上にあるものなのかもしれない。

当然ながら、まずい酒ではないし、アイラの中でも好きな方の味ではあるのだが、過去にあったウーガダールなんかの方に、より好ましい個性を感じる、というのもまた事実である。

たまたま隣にいた友人の名言。

「未来を感じさせる名前がイカン。ウイスキーってのはだんだん終わっていく感じが大事なのである」

ま、ポートエレンを引くまでもなく、これには唸らされた。
マーケティング的に未来を感じるが、一部のアイラ好きの一般的とは言えない嗜好、かつての洗練される前のアイラの味の傾向、というものは、まさに終わっていく感じなんだろうな、と1杯のルネッサンスを飲んで思ったのだった。

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